上橋先生の作品について

この流れで、上橋菜穂子先生の他の作品についても少し。

 

守り人シリーズを読んだことがきっかけで、「獣の奏者」と「鹿の王」を読みました。

どちらも面白いです。

でも「獣の奏者」の方は、少し重くて暗いなぁ・・という印象です。

主人公のエリンが、ずっと重責を背負って生きていくのを見るのがしんどかったかな。。。

最後も、希望はあったけれど辛かった...

 

なので私は「鹿の王」の方が好きです。

何と言っても、ヴァンが渋くてかっこいい!

どうやら私は話の内容云々より、個人的に登場人物への思い入れが強くなる小説の方が好きなようです 笑

物語の大筋は、伝染病を追うホッサルとヴァンの動向、そこにからまる民族間のいざこざ、あとは人間と動物との関係・・といったところでしょうか。

重厚で深い物語です。

けれど読んだ後、私の心に残っているのは、ヴァンとユナの関係、サエとの関係、血は繋がっていなくても、民族の違いがあっても家族と呼べる人たちとの温かい関係・・そういうところなんです。

 

上橋先生の作品はまだ3作品しか読んでいませんが、共通して言えることは、やはり魅力的な登場人物だと思います。

全員の心情が繊細に描かれていて、また愛情深い人達が多いので、ついつい感情移入してしまう・・だから物語にどっぷりハマっていくのだと思います。

 

ちなみに「鹿の王」は本屋大賞を受賞し話題になったので、すぐにも読みたかったのですが、ここでも私は文庫版が出るまで待ちました。

単行本と文庫版、装丁の気に入る方を買って読みたかったんです!

そして選んだのはやはり文庫版の方でした 笑